時代劇の就寝時のシーンを見ると、侍はいかにも小さく硬そうで不安定な高さの枕をしています。
幅も短いので寝返りなどうてば枕から外れてしまいます。
本当にあんな枕で寝ていたのだとしたら相当に寝相が良いのでしょうね。
そもそもなぜ枕は必要なのでしょうか?
枕はヒトが二本足歩行になった時からあると言われています。
人間が自然に立っている時は無意識のまま一番楽な姿勢をとっているといえます。
それは脊椎がS字湾曲した状態です。
これは寝る時も同じで、立っている状態を横にするには頭が浮いた状態になるため枕が必要になるのです。
脊椎は常に緊張状態にあるため、寝るときはリラックスさせなければなりません。
だから、眠るときは体重を分圧させて腰や脊椎に無理な姿勢をさせないような布団やマットレスが必要なのです。
特に頭を支える頸椎に関係する枕が重要な役目を持っています。
頸椎を圧迫すると脳からの指令が体中に充分に行き渡らず、寝ている間に発せられる「自然治癒」が満足に行われません。
だから、頸椎を圧迫するような枕だと疲れがとれなかったり肩こりがひどくなったりするのです。
高級なオーダーメイドの枕といえども間違った枕選びをすれば無駄な買い物になってしまいます。